「そもそも人間とは何か?」という定義付けがなければ人生の意義を語ることが

できません。今の世の中は、この定義があいまいになっているせいで、

争いや人種差別が無くなることがありません。

これは、本来、宗教や哲学が答えるべき大事なテーマです。

そこで人生の意義というテーマは、大きいのでいくつかに分けて

お伝えしようと考えています。

 

世界観の違う考え方が2つある

今の現代、「そもそも人間とは何か?」の定義には、2つの考えが存在しています。

 

・ひとつ目は「人間は偶然に生まれて、人生を謳歌して死んで無になる、はかない存在」

・ふたつ目は「人間は神が創造し、必然的に生まれて、今世の人生を全うして

死を迎え、そしてあの世へ戻る存在」

 

このどちらが正しいという前に、この2つの考え方は、とても世界観が違います。

あなたなら、本当はどちらの世界観の方がいいと思いますか?

2つの大きな考え方の違い「時間と空間」

ひとつ目の「人間は偶然に生まれて、人生を謳歌して死んで無になる、はかない存在」

の場合は、たとえば80歳で死んだら時間的には「80年という期間」で

空間的には「この現世」のみに限定されています。

 

一方、ふたつ目の「人間は神が創造し、必然的に生まれて今世の人生を

全うして死を迎え、そしてあの世へ戻る存在」

の場合は、この現世での空間や時間以上に「あの世」という世界に生きています。

ですので、空間と時間は推定できないくらいスケールの大きいものだと理解できます。

 

それに、ここには「必然的に生まれた」という考えがあります。

これは意味があって生まれるということで、その前に何らかの準備があった

と考えられます。

そう考えた時、「生まれ変わり」という考え方がでてきます。

それが本当であれば、何十回、何百回もこの現世に生まれているとすると

とてつもない時間、空間に生きていることになります。

 

このように2つの大きな考え方の違いがあります。

 

唯物論的な考えが一般的

今の世の中は、ひとつ目の「人間は偶然に生まれて死んでいく、はかない存在」

という考えをもっている方が、圧倒的に多いのではないでしょうか。

 

この根本の考え方には、物質主義、唯物論、無神論というものがあります。

簡単に言うとこれは、世界の根本的な原理や実在自体を物質とみなす考えです。

そこには、見えない世界の神仏やあの世の存在は蚊帳の外に追いやっている

考え方です。

信じることよりも目に見えているもの、証明できるものを信奉しています。

 

特に、マルクスによる共産主義の影響もあります。

そして、第二次世界大戦以降、日本ではこのような

考え方が多くなって今は教育の世界に唯物論が蔓延しているのが現状です。

 

唯物論的な人が陥る考え方

「人間は偶然に生まれて人生を謳歌して死んで無になる、はかない存在」

とう考えを噛み砕いていきます。

人間は果たして偶然に生まれたのでしょうか。

 

本当にそうだとしたらお金持ちや貧乏、国の違い、肌の違い、男女の違い

それに今の現代に生まれた事、それぞれが偶然にそこに当たってしまった

ということになります。

 

だから、その現状について、不公平、不平等、損をしている、嫉妬、悔しい思い

がこの世界に渦巻いてしまいます。

そして、生きている内にお金を稼いで、人より良い思いをして楽しんで

一生を終えようという考えにもなってきます。

 

それに負け組、勝ち組のような考えになって、

負け組は何で生きているのか解らない。

生きているのがつまらない。

もうやり直しても年齢的に無理だから諦めよう。

そして、うつ病など精神的な病にかかる人もでてきます。

 

生きているのが辛い、何で生きているのか解らない気持ちはすごく解ります。

特に順風満帆ではなく失意の底にある人が、人生の意義が見つからないので

このように考えてしまうからです。

 

生まれ変わりがあるという考え

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しかし、真実が

「人間は神が創造し、必然的に生まれて、今世の人生を全うして

死を迎え、そしてあの世へ戻る存在」だとしたらどうでしょうか。

 

人間は一生を終え、あの世に戻り、そして時期が来たら

また肌の色、文化の違う国に生まれる「生まれ変わり」をしているとしたら

どうでしょう。

何度もいろいろな国、状況、環境に生まれ変わっているとしたら

不公平、不平等でしょうか。

 

人間は成長していく存在

生まれ変わりよって様々な知識や経験をつけることができて

社会の中でもまれて、成功や失敗を繰りしながら人格的にも

大きく成長していけるのではないでしょうか。

 

そう考えた時、「人間とは何か?」

人間は神が創造したので「神に向かって魂が成長をしていく存在」

という考えにもなります。

 

その大きな道程を修行と捉えることで、様々な時代の社会を経験して

知識をつけていき、困難、苦難を乗り越えていく

ことができるのではないでしょうか。

その中において「幸福とは何か」のテーマを持ち、それを目指しているから

この世の様々な国に生まれ変わっての人生の意義があるとも言えるのです。

 

だから、この世界が

「人間は神が創造し、必然的に生まれて、今世の人生を全うして

死を迎え、そしてあの世へ戻る存在」であることを信じる人が多くなれば、

世の中の現状に不平不満を言う人は少なくなるのではないかと願っています。

 

唯物論、無神論の人が増えた原因が他にもある

このように今の世の中に大きな2つの考え方の違いがあることを書いてきました。

簡単に言うと、偶然か必然か、神はいないか神は存在するか、

見えるものしか信じない、見えないものも信じるのか

と言うように大きな違いがあるということです。

 

しかし、唯物論、無神論の人が増えたのには他にも原因があります。

それは、神仏を信じている宗教同士が争いをしているからです。

 

この争いが起こっていることが、神を信じていない唯物論、無神論の人

が輪をかけて増えてきた大きな原因でもあります。