なぜ、世界中で宗教の争いがなくならないのだろうか?
なぜ神仏を信仰しているのにもかかわらず、戦争や人種差別が無くならない
のだろうか?
前回は、「そもそも人間とは何か?」というテーマで書きました。
人間とは何かの定義があいまいであれば、人生の意義を語ることはできません。
そこで、2つの相反する考え方の存在を明らかにしました。
ひとつは、「人間は偶然に生まれて死んでいく、はかない存在」
もうひとつは、「人間は神が創造し、必然的に生まれて人生を
全うして死を迎え、そしてあの世に戻る存在」
この「人間は偶然に生まれて死んでいく、はかない存在」の
唯物論、無神論を信じる人が日本や世界に多くなりました。
そのうえに、唯物論、無神論者が多くなった原因は、他にもありました。
「なぜ宗教同士の争いがなくならないのか?」という疑問です。
この疑問に、この記事では答えていこうと考えています。
神を信じない理由
以前、見えない世界や神の話をした時に、無神論の方から
「ではなぜ、神を信仰している宗教同士が争っているわけですか?」
という質問が多くありました。
他にもイングランドの女性とメールを交換していたところ、
「キリスト教とイスラム教が争っているので私は神を信じなくなった」
と書いていました。
宗教の始まった経緯
それに答えるには、そもそも宗教はどのように始まったか
という説明からになります。
ご存知のようにキリスト教、イスラム教、仏教にはそれぞれ
イエスキリスト、マホメット(ムハンマド)、仏陀(お釈迦様)
という開祖がいます。
それぞれの開祖は、悟りの違いにおいての真理を説き、テーマも違っています。
それぞれの宗教が起こった年代、国や歴史にも違いがあります。
それにその時代において国の状況、環境、人々の暮らしや考え方や知識にも
違いがあります。
神は、その場所にふさわしい人、時期、方法、内容で、その地域の人々
の幸福を願って真理を広める計画をしたのだと思います。
それが宗教となり広まっていきました。
宗教の広まり方
信者数が増えていったのは、聖典、経典,仏典と弟子の力も大きいと思います。
現代では、キリスト教が約21億人、イスラム教が約13億人、仏教が約3億数千万人
といわれています。
キリスト教やイスラム教は愛や信仰により
幸福な社会をつくるための教えで広まり、
仏教は真理の探求によって
人格の向上を目指す根本的な法を説いていたという違いで、
宗教によって広まり方もいろいろです。
キリスト教、イスラム教のそれぞれの特長
現代では特にキリスト教とイスラム教が、
各地でテロや戦争などの大きな争いをしています。
それは、お互いの宗教の理解不足による誤解や寛容さの欠落が原因です。
キリスト教の特長は、そもそもイエスキリストが3年という短い伝道によって
キリストの言葉や考えをもとに弟子が聖書をつくっています。
イスラム教は神から啓示を受けたマホメットが事細かに弟子に
伝えてコーランやハディースをつくりました。
その時代から現代までは、それぞれの真意を読み取っていくには
聖典、経典や慣習を頼りにしていくしかありません。
そこで、その後の弟子たちが様々な解釈をつけて、様々な時代に適合した考えで
広めていったのでしょう。
その解釈の仕方や教えを守っていく過程において、どういう社会に変わって
きたかに違いが出てきたのではないかと考えています。
2つの宗教の発展方法の違いにも誤解がある
例えば、キリスト教は弟子が聖書の解釈の仕方でアメリカやヨーロッパの
キリスト教国を発展させてきた経緯があります。
かえってイエスキリストが説いた教えが少なかったので、様々な方向へ発展が
できたという考えもあります。
一方、イスラム教は、コーランやハディースには人生においてのルールやきまり
が、事細かに書かれているために、守らなくてはならず
それが信仰を強く熱くしイスラムの国々を調和させているところもあります。
特にキリスト教の国々は、イスラム教に対してそのルールやきまり事が
現代の常識に適合していないところを悪く言うところがあります。
そのような教えの歴史を理解しないで「悪魔の宗教」と名指ししているので
争いになっています。
ただ、イスラム教の国々も現代社会に適合した方法にルールや決まり事も
部分的にはイノベーションしてもいいのではないかと考えています。
これらのように、お互いの宗教の歴史や経緯などの理解不足による誤解があり
寛容さに欠けているように感じます。
多様性があった方がいい
キリスト教やイスラム教がそれぞれの個性の違いで争いが生じています。
しかし、もしこの地球にキリスト教しかない、イスラム教しかない、
どちらか一つしかないとしたらどうでしょうか。
様々な国に宗教、思想、人種、文化など多様性があったほうが、
この世界はおもしろく、豊かになるとは思いませんか。
どこの国へ行っても宗教、思想、人種、文化が同じだったら
海外旅行に行きたいと思いますか?
それに国という意識が薄れて発展繁栄させようという
意識はでてこないのではないでしょうか。
前回ブログで「人間とは何か?」で書いたように、
人間は神に向かって成長していく存在です。
だから、多様性の中で寛容さを身につけていくことが
成長の上では、とても必要なことだからです。
宗教の争いを終らせる3つの方法
特にキリスト教やイスラム教の争いを終らせるとしたら
どういう方法が考えられるでしょうか。
これは、あくまでも筆者の意見で言わせていただきます。
ひとつ目は、全世界がひとつにまとまるかもしれないのは、
空から宇宙人の地球侵略なるものが起こった場合です。
映画のインデペンデンス・デイのようにです。
それが長く続いた場合は宗教の違いや国の違いを越えて、皆で協力すると思います。
これまで宇宙人を信じてなかったものも含めて、心がひとつになりますよね。
宇宙人の話は、突然でてきているように思うかもしれませんが
「心の法則」を知った場合、見えない世界や次元の違いが理解できてくるので
宇宙人のことも自然に信じられるようになります。
なぜなら、霊的な部分と密接に関係があるからです。
2つ目は、キリスト教やイスラム教を超えた、新たな未来の人類が幸福に
なるような地球規模の教えをもった救世主が現れた場合はどうでしょうか。
その新たな宗教は、キリスト教もイスラム教をも包含しているとしたら、
改めてお互いの宗教を理解し、寛容さが生まれてくるでしょう。
もうこの現代の世の中は、混沌とした世界になってしまっています。
いつ大きな戦争が起こるかわからない世界になっています。
宗教同士、話し合いで解決できれば、一番いいとは思いますが
それは、現実には難しいでしょう。
なぜなら、お互いが正しいと言い張ってきたから、こうなっているのであって
今の世の中において何が正しくて何が間違っているかの『正義」の
物差しが解らなくなっているからです。
だから、それを示すことができる神の代弁者「救世主」という存在が必要な時代かもしれません。
3つ目は、宗教ではなくて「人間としての正しい道」を広めていくことです。
「死後の世界」を交霊、霊言、霊的治療などの方法で実証をして「心の大切さ」「霊的真理」を
多くの人々へ伝えることです。
それは、どのような宗教の信仰者であっても「この世」から「あの世」に移行する「死」という
ものからは、絶対逃れることができないからです。
「霊的真理」は、大宇宙の普遍の法則であり人間(霊)としての命のようなものです。
筆者は、この道を広めることによって、宗教同士の争いが虚しいことを教えることができると
考えています。